BBS会議室「寺子屋」


オオカミに育てられた子ども 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月26日(水)23時52分57秒

きょう、図解雑学「心理学」の本を読んでいたら、興味ある文を見つけました。
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<アヴェロンの野生児>
19世紀の始め、南フランスのアヴェロン川流域の森で1人の少年(推定12歳)が保護された。
木から木へと飛び移るのでサルかと思われていたのだが、なんと人間だった。この少年は
イタールという医師によってヴィクトルと名づけられ、約6年にわたり教育を受けたが、
話し言葉の習得はとうとう不可能だったという。

<オオカミ少女>
20世紀の始め、インドのカルカッタ付近でオオカミの穴に出入りしていた2人の子どもが保護
された。2人とも女の子で、アマラ(推定2歳)とカマラ(推定8歳)と名づけられた。アマラ
は1年後に死亡したがカマラは9年間生存した。牧師のシングはその間教育を続け、ゆっくり
ではあったがカマラは人間らしさを取り戻すことに成功したのだ。しかし、やはり言語の習得
は困難であった。

言語の習得を含む子どものスムーズな発達は、生まれたときからの人間的コミュニケーション
なしでは不可能なのである。
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これを読むと、言葉(日本語)の獲得は最適期(おおむね2〜6歳)を過ぎると、非常に
むずかしいということがよくわかります。
なお、手話はイメージ(写像性)の言葉なので、未就学の成人ろう者でも獲得できる例が
あります。
以前に書いたことですが、日本語は左脳のごく一部で働くのに対して、手話は右脳の大部分で
働くためと思われます。


ありがとうございます 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月26日(水)23時34分27秒

らばおさん、いらっしゃい。

こういわれると、いっそう励みになってうれしいです。
聴覚障害児教育において、何らかの影響力が持てるように
がんばります。よろしくお願いします。


初めまして。 投稿者:らばお  投稿日: 9月26日(水)23時14分52秒

初めまして、らばおと申します。ちなみに中坊です。
(まだまだガキなので、コトバが変かもしれませんが、ご了承下さい。)
今日、このHPを見て、すごく勉強になりました。実は、学校で「聴覚障害の福祉」について調べるという目的で来たのですが、そんなこともうどーでもいい感じになっちゃいました。そういうのを超えて、障害者に対しての考えが変わり、たいへん良かったです。ここで思ったことを、みんなにちゃんと伝えたいなと思います。孫悟空さん、がんばってください!応援します!
                      ありがとうがざいました!


「聞こえ」を求めて 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月26日(水)00時46分01秒

マンガ「君の手がささやいている」のなかで、「聞こえることがいいことなのか」
「聞こえないままでいい」という場面があります。
主人公の聞こえないママが子供に「千鶴の耳はずっとママの耳だったんだよ、千鶴が
音を教えてくれるたび同じ気持ちになれた気がしたの、だからどんな音でも大切なの、
ママの宝物・・・」といい聞かせたとき、子供がようやくママの気持ちを理解した
のでありました。

聞こえないろう者のなかには「聞こえないままでいい」と主張する人がいますが、
どの人たちも手話通訳や要約筆記を必要としています。
手話通訳や要約筆記をしてくれる人はみんな聞こえる人です。そのおかげで
「聞こえ」の代用になり、恩恵を受けているわけです。
いいかえると「聞こえないままでいい」という人は、実は「聞こえ」を求めて
いることに気がつかないのです。
だから「聞こえることはいいこと」であり、「聞こえ」を求めて人工内耳を
選択肢のひとつとして考えることは自然なことであると思います。


「君の手・・・・」で人工内耳 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月25日(火)00時04分21秒

以前に「悟空」でお知らせしましたが、マンガ「君の手がささやいている」の本で
人工内耳が登場するらしいの情報を聞いて、急ぎ「最終章」(1)を見たところ、
主人公の娘が突発性難聴になって、親子で障害の受容にとまどう内容でした。

続く(2)で人工内耳が登場するかもしれないと思って、ネットで注文してから
1ヶ月以上待って、きょうやっと(2)の本が届きました。

さっそく見てみると、人工内耳についての説明や人工内耳を受け入れるまでの
心の葛藤がよく描かれていました。

作者の軽部潤子さんは、ある中途失聴の男性との出会いで、人工内耳のことを
初めて知り、人工内耳の装用であまりにもすんなりと会話できることに驚いた
とのことでした。そして人工内耳を装用している人たちの集まりに出たり、
病院の先生から説明を聞いたり、家族にも会ったりなどの取材がもとになって
います。
人工内耳に興味のある、ご家庭におすすめしたい本です。


盲ろうの福島智先生 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月24日(月)02時29分26秒

障害者の生き方を考えるとき、聴覚障害者ばかりでなく、ほかの障害者の例も勉強すると
いい参考になります。

特におすすめしたいのが、盲ろうの福島智先生です。
9歳で失明、18歳で失聴し、全盲ろうという重複障害者ですが「指点字」のおかげで
コミュニケーションを取り戻して、平成8年に金沢大学の教官に採用され、石川県盲ろう
友の会をお世話していただきました。
ろう協の会議で、初めて福島先生をお迎えしたとき、手話で自己紹介のあいさつをされて
神秘的な感動をおぼえました。いつも奥様がいっしょに「指点字」で通訳しています。

福島先生のことをもっと知りたいと思って、ネットの情報で「渡辺荘の宇宙人」という
本を見つけて、読みました。見えないことと聞こえないことで苦労したことが素直に
書かれていて、好感が持てました。

今年の春から、東京大学の教官として活躍されています。
下のリンクで、本の表紙をご覧下さい。

http://tyoukaku_net.tripod.co.jp/hukushima.jpg


半ろう半インテ 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月23日(日)00時58分30秒

ろう学校にしても、インテにしても、それぞれ長所と短所があります。
最近になって、それぞれの長所を生かした「半ろう半インテ」を提案する人も
出てきています。

幼稚部から中学部までがろう学校で、高校からインテするのがいちばん望ましい
といわれています。
幼稚部を出てすぐにインテの地域小学校に進学させると、ほかの子供たちとの
コミュニケーションと教室の学習で大変な思いをします。
それで、ろう学校で仲間のコミュニケーションを通じて、ある程度の判断力・
社会性・学力・明るく前向きな性格が身についてからのほうがうまくいきやすく
なります。
インテに行ってからも、ろう学校時代の友人と交友関係を持ち続けられるので
性格と能力が変わることなく頑張れるというわけです。

ただし、高校・大学を目指すなら、ろう学校の中学部ではっきりとした目的意識
と自助努力が必要なことはいうまでもありません。

この「半ろう半インテ」で成功した例として、ろう者弁護士(松本晶行氏・
田門浩氏)がよく知られています。


聴覚障害者の薬剤師 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月22日(土)00時28分35秒

以前に「悟空」で取り上げましたが、聴覚障害者で初めて薬剤師の免許を取得した、
早瀬久美さんの経歴は次の通りで、インテ出身の成功例といえます。
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◆経歴、活動
1975年 大分県生まれ。
筑波大学附属ろう学校幼稚部を経て、千葉県内の一般小・中・高校へ通う。
1998年 明治薬科大学薬学部卒業後、薬剤師国家試験に合格。
大正製薬株式会社入社
2001年現在 日本薬剤師会勤務

学生時代は関東聴覚障害学生懇談会及び全国ろう学生懇談会の役員を経験。
現在、ろうの子どものためのスマイルフリースクール(SFS)にて子どもたちを
教える傍ら、東京都聴覚障害者連盟青年部及び関東ろう連盟青年部で活動中。
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下のリンクで、新聞記事の切り抜きをご覧下さい。

http://www3.nsknet.or.jp/~mita-te/130718.htm


リンク集の更新 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月22日(土)00時12分47秒

聴覚障害児教育関係リンク集を更新しました。
おそらく国内でいちばん充実したリンク集ではないかと自負しています。

そのうち、鳥越隆士先生(兵庫教育大学)は、ろう教育の研究家として
知られていますが、臨床心理士であるほかに手話通訳士でもあることに
驚かされました。

また下のリンク集から興味がありそうなところをご覧下さい。

http://tyoukaku_net.tripod.co.jp/link.htm


交通事故 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月21日(金)00時15分26秒

私がろう学校の中学部にいたころ、よく自転車で自宅からろう学校の間を
往復していました。
ある日曜日にひとりで自転車に乗って遊んでいたとき、ハンドルをにぎって
いる右腕がトントンと持ちあがるような感じになりました。何だろうと
思って後ろをふりかえってみたら、でっかいトラックのボンネットが右腕に
軽く当たっていました。びっくりして、自転車の向きを変えて、トラックから
離れました。
補聴器をつけていなかったので、トラックのエンジンの音が全然きこえない
わけですが、よくまあトラックの運転手さんはスピードを落として、気がつく
まで辛抱してくれたものです。

ろう学校の12年間に、子供が車に当たってケガをした事故が何回かありました
ので、先生が「聞こえないから、車をよく見て気をつけよう」と注意をして
いました。
子供たちは聞こえないと危険なことがわかっているので、道を歩くときは周囲
に目くばりしたり、いっしょの人が「危ない!」と手を出して注意します。

ろう者で自家用車を持つ人が増えて、当たり前になってきましたが、なかには
車内のバックミラーにワイドミラーを取り付けた例もありました。
自転車に乗って周囲をキョロキョロ目くばりしていると不安定になるので、
店にたのんでバックミラーを取りつける例があります。

ろう者の多くは「聞こえないことは不便なこと、不利なこと、危ないこと」
と思っています。「聞こえないことはいいこと、幸せなこと」は、とんでも
ないことです。


災害 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月20日(木)00時59分57秒

「聞こえないことはいいこと」とか「聞こえないことは幸せ」「ろうであることに
誇りをもつ」という言葉を聞くと、いかにろうコミュニティに長い私でさえすごい
違和感を持ちます。

聞こえないことの幸せ・不幸はあまり考えたくない問題ですが、最近になってから
聞こえないことの不幸を考えざるを得ない事件がありました。

ひとつは、東京の江戸川区で起きた、ろう婦人殺害事件です。間もなくつかまった
若い男性の犯人は「話を無視されて、カッとなってやった」とか。どうやら聞こえ
ないために話相手になれない婦人を、聞こえないことを知らずに無視されたと思って
犯人が逆上したようです。殺された婦人が気の毒でなりません。

ほかの障害者(視覚障害・肢体障害など)は外見だけでわかりますが、聞こえない
人はだまっていれば外見ではわかりません。何か話しかけられて「聞こえないんです」
とゼスチュアすると、相手は「ああ、そうですか」と戸惑ってしまいます。
また、後ろから何か注意されても反応できないので「おい、聞いてんのか!」と急に
怒鳴られてびっくりしてしまいます。

それからもうひとつは、阪神大震災のときでした。ろう者家庭も大きな災害を受けて
聞こえる家族がいるところでは何とかなりましたが、ろう者だけの場合は必要な情報
が入らないので、孤独になって苦しい思いをしたそうです。
全国各地から応援に集まった手話通訳者が、廃墟の中でろう者家庭をようやく探し当て
ると「こわかった、すごかった、メチャクチャだ、どうしたらいいかわからん」などと
一気に早い手話でまくしたてていました。

大きな災害になると、だれも自分の家族のことで頭がパニックになっていますから、
ろう者は目とカンをたよりに危機・困難を乗り越えていかなくてはなりません。
なるべくなら「聞こえていたほうがいい」と思いたくなります。


社会性 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月19日(水)00時43分57秒

インテグレーション(地域学校の統合教育)に反対する人は、その理由として
「社会性が育たない」ことをあげています。
小・中学校で1クラス40人のなかで、難聴児に親切につきあってくれる学友は
せいぜい2〜3人で、しかも気まぐれで情報が左右されてしまう、知りたくても
面倒くさがって「いや、なんでもない」といわれることもあります。
情報を教えてくれないから、どうしていいのかわからないで、社会性が育たない
ということかもしれません。
情報とコミュニケーションが成立しなければ、社会性が育たないといえます。

ろう学校へ行くと、子供どうしで手話のコミュニケーションがあるので、いっしょに
学んで遊んでケンカしたり何かをやったりして、社会性と主体性が育ちます。
社会性とは、みんなといっしょにやれることで、主体性とは自分で考えて意見を出して
行動することです。

では、ろう学校で社会性を身につけて、実社会(聴者社会)に出るとうまくいくかと
いうと、そうではありません。
なぜなら、コミュニケーションがちがうためで、手話が使えません。相手の話している
こと・書いていることがわからなければ、社会性を発揮できません。
職場でトラブルを起こして転職をくりかえしたり、あるいは親切な人を頼りに我慢して
いる例がほとんどです。

インテしてもクラスの半数以上とうまくつきあって、社会性と主体性が育つ例も
あります。
それはいうまでもなく、聞こえること・話せること・読めること・書けることで、
明るくて前向きでクヨクヨせず面倒見がいい性格であれば、いうことがありません。
インテで通用することは、実社会に出ても通用することにつながります。


ろう教育と日本語 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月18日(火)01時17分52秒

ろう教育(ろう学校の教育)で、圧倒的に多い不満は、授業で先生の話していることが
わからないことです。生徒たちがいくら努力して先生の唇の動きを読み取ろうとしても
わからなければ、つまらないですから、勉強する意欲がわいてきません。

早い時期に日本語を獲得して、予習・復習をしっかりやっている生徒であれば、先生の
話を読み取ることはできますが、ほんのわずかな成功例です。

補聴器をつけて、先生の声が聞き取れる生徒ほど有利といわれていますが、聴力ゼロでも
日本語(読み書き)獲得で、学力優秀な生徒の例もあります。

たとえ、先生の話がわからなくても、インテの場合と同じで、教科書・参考書を何度も
くりかえし集中して読めば、自然に授業の内容を理解することはできます。

それから、教科の内容は学年が上がるたびに複雑になってくるので、手話を導入しても
言葉(文章)の表現に追いつかないという問題が出てきます。
新しく出てきた言葉ひとつひとつに手話でていねいに教えていくと、アッという間に
授業の時間がなくなって、教科がなかなか進まなくなります。

ろう教育を考える全国討論集会で、この日本語獲得の問題が何度も取り上げられて
いますが、いずれも「手話でこうすればできるのではないか」という仮説の段階に
とどまって、具体的な実績がみえていません。


教育関係リンク集 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月16日(日)23時37分38秒

たまっていた、聴覚障害児教育関係のリンクをまとめたものが
できましたので、下のリンクで興味がありそうなところを
ご覧下さい。

けっこうたくさんあるものですが、もしほかに参考になるページが
ありましたら、お知らせ下さい。

http://tyoukaku_net.tripod.co.jp/link.htm


「人工内耳のはなし」の本 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月16日(日)23時31分27秒

きょう、大きな書店で手話と教育のコーナーをのぞいてみたら、
「人工内耳のはなし」という本を見つけました。
世界で最初に人工内耳を研究・開発・実験の段階から、日本の例や
人工内耳に対する批判などもあって、興味深い内容でした。
特に最初の実験段階から積極的に手術を受けた人たちの体験記録が
胸をうちました。

インターネットでは得られない、高度で中味の濃い内容ですので、
人工内耳を真剣に考えていらっしゃる方々におすすめの本です。

下のリンクで、本の表紙(学苑社刊)をご覧下さい。

http://tyoukaku_net.tripod.co.jp/bionic-ear.htm


授業のスピードアップ 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月16日(日)00時58分47秒

先に70年前のろう教育で日本語教育のしかたを紹介しましたが、当時の学校の状況と
教科書の内容が現在のものと大きくちがっているので、日本語教育の時間が現在以上に
確保されていたと思われます。

現在の教科書の内容をみると、昔とくらべて複雑化・多様化・進行度がすすんでいるので
早い段階から日本語を獲得しておかないと授業についていくことがむずかしくなります。
ろう学校で、インテと同じ早さで授業のスピードアップをはかるには、口話だけではもう
限界にきていることは多くの教育関係者が認めています。

そういうわけで多くのろう学校で中学部・高等部から授業に手話を導入し、そして幼稚部
から導入しているところが増えていることは先に書いた通りです。
しかし、この手話導入で授業効果を高めるには日本語獲得が前提条件になります。つまり
日本語獲得のできていない子供・生徒には授業効果が期待できないということです。
これは学力テストをやってみれば、結果がよくわかります。

授業のスピードアップをはかるためには、手話のほかにノートティクも有効ですが、人手
がいないろう学校ではむずかしいではないかと思われます。
インテでTT教育がないところでも、クラスの学友が交代で難聴児の横にすわってノート
ティクをしてもらった例があります。


将来の教育 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月15日(土)01時22分59秒

チコさん、ここでもご覧いただき、ありがとうございます。

>将来は、インテなんて言葉を使わずとも、誰でも一緒に学べる学校に
>変わって欲しいですね。その為のTT教育であれば、大賛成です。
>そして、子供の心をしっかり見て、フォローしていただける
>システムとしても、ぜひ活躍して欲しい方法だと感じます。

なるほど、将来はインテとかろう学校という特別な言葉でなくて、
いっしょに学べるのが当たり前の時代になってほしいですね。
関係のないような第三者の意見には、ハッとさせられます。


最初のろう新聞 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月15日(土)01時16分14秒

戦前、今からちょうど70年前に、日本で最初のろうあ新聞「聾唖月報」が創刊しました。
新聞をつくった人は、毎日新聞社で鉛の活字を拾って版を組み立てる仕事をしていた、
ろう者でした。

戦前のろう教育というと、手話教育をイメージしてしまいますが、この最初の新聞を
見ると、当時のろう者はかなりの日本語能力をもっていたことがわかります。
では、どうして手話で日本語教育ができたのでしょう。

大阪市立ろう学校の先生で、全日本ろうあ連盟の連盟長を長く務めた、大家善一郎氏
(故人)の本「回想」に、その教育法がくわしく書かれています。
かんたんにまとめていうと、
1)手話が堪能なろう者の先生が物語の本を手話で話す、
2)子供たちは先生の手話を見て、本に興味をもつ
3)本に書かれた物語の文章を手話のイメージと対比しながら暗記する
4)暗記した結果をテストする(物語の文章をおぼえて書く)
5)80〜90点以上になるまで、暗記テストをくりかえす

先生の手話をみることは楽しいが、文章をみるとむずかしい、文章を暗記して
書くことは非常にむずかしい、大変苦しいことはあったが、そのようにして
文章というものをおぼえていく−というわけです。
今のろう教育で、こんなにきびしい教育法はむずかしいかもしれませんが、
いかにして子供が本を楽しく読むようになるかがポイントになると思います。

下のリンクで、最初のろう新聞をご覧下さい。

http://tyoukaku_net.tripod.co.jp/shinbun.htm


娘の学校にもTTいますよ 投稿者:チコ  投稿日: 9月15日(土)00時09分59秒

こんばんは、チコです。
私の娘は健聴ですので、一般校(と言う言い方でいいですか?)に通っていますが、
3年前くらいからTTと言う先生が付いて勉強していました。
算数が主だったと思います。でも、一緒に(教師二人)ではなく、交代で授業を
受け持っているという感じでした。

私が子供の頃には、副担任の先生がいて、難しい授業の時には
担任と副担任が一緒に授業を行っていた様に記憶しています。
これが今で言うTTだったのなのでしょうか。

将来は、インテなんて言葉を使わずとも、誰でも一緒に学べる学校に
変わって欲しいですね。その為のTT教育であれば、大賛成です。
そして、子供の心をしっかり見て、フォローしていただける
システムとしても、ぜひ活躍して欲しい方法だと感じます。
(もし、聾教育の話題に外れていたらごめんなさい。)


インテでTT教育 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月14日(金)00時17分35秒

先の「ろう教育を考える全国討論集会」の資料に31本のレポートが載っていましたが、
その内訳は、ろう学校・インテ・重複障害の教育現場にいる先生が24本と圧倒的に
多く、ろう学校・インテを経験した聴覚障害者は4本で、親の会からはわずかに2本の
レポートがあっただけでした。あとの1本は龍の子学園でした。

開催地の石川県でインテを経験した女性難聴者から出されたレポートの中に「TT教育」
という見慣れない言葉がありました。
2人のろう児がいて、上の兄はろう学校に通っていたが、電車で2時間かかるため、
地域小学校の校長・市役所・教育委員会と相談して、インテグレートしました。
下の妹も最初からろう学校へ行かずに、インテの道を選びました。
以下はレポートの一部を引用したものです。
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初めての地域の学校ではTT教育で、息子にもう1人の先生が付きました。その先生は
手話が少し出来る先生でした。息子がわからないときには手話で教えてもらいました。
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「TT教育」とは「ティームティーチング」の概念で、1クラスに2人の先生を配置して
授業に落ちこぼれそうな子供をもう1人の先生がサポートすることだそうです。

詳しくは、下のリンクでご覧いただければ、少しは参考にできると思います。
この「TT教育」こそ、インテ教育の<救世主>になるのではないでしょうか。

http://www.ocec.ne.jp/nisiawaji-es/tt/96tt1.html


ろう学校の役割 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月13日(木)00時20分50秒

きょう届いた日本聴力障害新聞に、ろう教育を考える全国討論集会に関する記事が
たくさんあり、ろう学校の役割について「地域のろう教育の中核となるのがろう学校」
「ろう学校は、精神安定の場、交流の場」「地域に開かれたろう学校」などの意見が
出されていました。

手話導入と聴覚障害者教員採用のろう学校が増えているので、ろう学校に対する期待が
高まっているように思われていますが、インテ(地域学校の統合教育)の問題について
論議と環境整備が進み、さらに人工内耳の普及と言語聴覚士の制度が進めば、10年以内
の近い将来において、インテ志向が定着して、ろう学校の役割が薄れていくのではない
かと思います。

ろう学校で手話が導入されるとどうなるか、子供・生徒のコミュニケーションが活発に
なり、授業もわかりよくなることはまちがいありませんが、手話があれば何でも不自由
しなくなると、今度は日本語の読み書きができなくても気にならなくなります。

たとえ話になりますが、海外旅行というと英語がうまくできないと行けないイメージが
ありましたが、近年はハワイ・グアム・ソウルなどの人気都市では、日本人が多くて
日本語だけで気軽に行けるようになっています。
日本語だけで何でも間に合うなら、わざわざ面倒な英語をおぼえたいと思わなくなる
のは当然のことです。

ろう学校の場合も同じで、手話だけで何でも間に合うなら、面倒な日本語(口話と読み
書き)をおぼえたい意欲が薄れてしまいます。
「手話で日本語教育ができるのではないか」という先生や親がいますが、家庭で読み書き
に努力する子供以外に、成功した試しがありません。


子供に手話を教えるとき 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月12日(水)00時07分41秒

先の「ろう教育を考える全国集会」で、私の母校である石川ろう学校も10年にわたる
議論を経て、幼稚部に手話を導入したという報告がありました。
ほかにも手話を導入したろう学校の報告例がたくさん出ているので、先に書いたように
あと数年ぐらいで全国のろう学校に波及することはまちがいないようです。

そこで気になるのは、子供に手話を教える方法で「日本語対応手話」と「日本手話」の
2つに分かれていることは前にも書いた通りです。

「日本手話で教えるべき」という主張をよく読むと、たしかに日本語の文法通りにしたら
意味が通じない場合があります。

<例>
「私しかできないことがある」→「私/しか/できない/こと/ある」

これでは日本語の意味が手話で正しく通じません。
しかし、手話は目で見て意味を伝える言葉ですから、日本語も目で見て意味が伝わる
言葉で使うべきです。
ですから、この場合は「私しかできないことがある」を「私だけできる」に言い換えて
手話で「私/だけ/できる」と表現すると、うまく意味が正しく伝わります。

一流の手話通訳者になると、この言い換え(言い直し)がとても上手にできるので、
感心させられます。

小さい子供に手話を教えるときは「目で見て意味がわかる日本語」で話しましょう。
これがあとで日本語を獲得するときにとても役に立ちます。


憂さ晴らし 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月11日(火)00時43分37秒

聞こえない人も、聞こえる人も同じ人間ですから、家庭とちがう環境(学校・職場・
団体など)のなかにいれば、多少は精神的なストレスがたまります。
このストレスを上手に発散(憂さ晴らし)できる人ほど、無理なく長く頑張れます。

ろう学校に行く子供はあまりストレスをためないで明るい表情になりますが、社会に
出ると途端にむずかしい表情に変わります。ろうコミュニティに出て、なじみの仲間
たちと騒いで、憂さ晴らしすると、もとの明るい表情にもどります。

インテの場合は、同じ仲間がいないので、「孤立無援」になりやすく、そうでなくても
周囲に合わせるためにすごく神経を使う、いつも「受身」になって、相手のいわれた
通りにしているので、ストレスがたまりやすくなります。
学校から家庭に帰ってきたらどうしているのか、親がいても大人と子供で対等につきあえ
ないし、同性の兄弟がいれば憂さ晴らしの相手としてベストですが、異性の兄弟や年齢差
が大きい兄弟あるいは一人っ子の場合は、自分の部屋にこもっきりになります。
一人っ子は自由気ままにテレビゲームをしたり、マンガを見たりするけれども、いっしょ
に遊ぶ相手がいなければ、本当の憂さ晴らしになりません。

ろう学校の子供は仲間がいるので、お互いに「主役・脇役」の役割を交換できますが、
インテの子供は相当の実力(学力・スポーツ)がなければ、学校でも家庭でも「主役」に
なれないので、よけいストレスと不満がたまりやすくなるようです。
このストレスと不満を上手に発散できないと、性格が「ネクラ」になってしまいます。

ろう学校出身のろう者は「明るいが、子供っぽい」とよくいわれていますが、インテの
難聴者も「頭はいいが、ネクラ」とよくいわれています。
ろう者の「子供っぽい」は先輩の指導で、難聴者の「ネクラ」は仲間をもつことで、
それぞれ解決できる問題です。


先天性のろう者 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月10日(月)01時05分51秒

また、ろう学校の話になりますが、以前に書いたように私がいたころは
生徒数がいちばん多い全盛時代でした。
生徒は先天性ろう、つまり生まれついたときから聞こえない子供が圧倒的に
多かったでした。
生まれつきですから、子供は聞こえないことが自覚できません。少し成長して、
聞こえないことがわかったとしても、当たり前で全然気になりません。
ろう学校は同じ障害の仲間が多くて、楽しくコミュニケーション(口話・手話)
していましたから、聞こえないことが気にならないのです。

それが、社会に出ると、知らない人といっしょに仕事して、コミュニケーション
の行き違いで思わぬ苦労をさせられると、聞こえないことの不便・不利を自覚
するようになります。
あまりに苦しいと、仕事が終わってすぐに仲間のところ(ろうコミュニティ)へ
行って、うさ晴らしをして、また仕事に頑張るか、転職をくりかえします。

成人して、社会に出ても、聞こえないことが気にならないという人がいたら、
きっと「負けん気でやせ我慢」のウソです。
あるいは朝から晩まで「ろうコミュニティ」のなかで仕事・生活している人に
その傾向がよくみられます。


勇気 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月 9日(日)23時59分37秒

ママリンさん、どうも。

>それ以前に「現状」を把握することが先決ではないでしょうか。

インテの現状を把握・理解するためには、親の会が出している体験集の本を読むこと
ですが、成功例ばかりで失敗例はなかなか表面に出てこないようです。
他人がインテでこんな失敗があったといっても、本人が自分の経験にもとづいて具体的に
話していただかないと、何の説得力がないと思います。

「イジメがあった」なら、どんなイジメなのか、「性格がゆがんだ」なら、心理学的な
説明がほしいところです。
「聴覚障害・難聴・インテ」のキーワードで、ネットを検索すれば、本人が書いたインテ
体験を見つけられますが、ほんの数例しかありません。おそらく過去のいやなことを思い
出したくないから、いわないかもしれませんが、いわなければだれもわからないし、いつ
までたっても解決の道が開けないと思います。

学校側の配慮を求めるには、親の会で結集してねばり強く運動していかないとむずかしく、
親の会がなくて母親ひとりの場合はとても勇気がいることです。
勇気がなければ、我慢するしかないので、子供にも我慢を強いることになり、これが子供
の性格をゆがめているのではないかと想像しています。


同感です、全くその通りだと思います。 投稿者:ママリン  投稿日: 9月 9日(日)14時15分25秒

>インテになぜ失敗したか・なぜ成功したかをもっと前向きに研究・
>議論することが大事ではないでしょうか。

・・・というより、それ以前に「現状」を把握することが先決では
ないでしょうか。孫悟空さんが危惧されているように、私は障害を
もつお子さんと持たないお子さんが同じ環境の中で学ぶ機会は絶対
に保障すべきとは思いますが(というより頭から否定している人
はそんなに多くはいないと思いますが)、環境(設備や学習指導や
教師・生徒・保護者の意識)があまりにお粗末な学校が多いのを
心配していたものですから・・・・とはいえ、以上もとくに東京にある
数校の私立校で体験した上での話ではありますが。

そういう現状だということを前提にして、親御さんはじめ進路指導
の先生方や若い研究者の方々がお子さんの将来を考えていただけたら
と、インテをされていたお子さんを通して感じたことを提起してみま
した。
大人にとっては、失敗すれば何回もやり直しが利くことではあっても、
そのお子さんにとっては、成長過程での貴重で大切な数年間です。
ご自分の理論や理想論をより現実に即したものにする努力は、大人の
責任として必要なことではないでしょうか?
子供の存在が、自説を通すための手段になってはならないはずです。

それは、大人の身勝手で横暴な振る舞いであることを戒めるべきだと
思います。それらの傲慢な姿勢が、聴覚障害の議論を初めとして、
今の教育問題の根底に在ると私は結論付けておりますので・・・・


聴覚障害者の先生 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月 9日(日)00時56分43秒

聴覚障害者の先生といえば、ほとんどがインテ出身の難聴者で、ろう学校の
先生になるケースが多いですが、なかには普通小学校・中学校の先生になる
ケースもあるとは驚きです。
「インテに失敗して性格がゆがんだ例が多い」という人がいますが、
こんな素晴らしい成功例があることを知ってほしいと思います。

インテになぜ失敗したか・なぜ成功したかをもっと前向きに研究・
議論することが大事ではないでしょうか。

下のリンクで、大阪聴覚障害教育研究会のページをご覧下さい。

http://www.geocities.co.jp/CollegeLife/4958/c.html


「ろう者は障害者でない」? 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月 9日(日)00時34分21秒

数年前から「ろう者とは、日本手話という、日本語とは異なる言語を話す、
言語的少数者である」という「ろう文化宣言」がネットに登場しています。

この「ろう者の定義」は、私が主張する「生まれつき又は幼少のときから
耳が聞こえず、ろう学校で教育を受けた聴覚障害者」とはちがいますが、
同じ「ろうコミュニティ」を共有する者として、主旨は理解できます。

しかし「ろう文化宣言」を主張するグループ「Dプロ」関係者あたりから
「ろうは個性である」「聞こえないことは幸せ」に続いて「ろう者は障害者
でない」という話が出てくると、頭をかしげたくなります。

聴覚障害者団体は昔「ろうあ協会」とか「ろう者協会」という名称が多かった
のですが、最近はインテの難聴者増加もあって「聴覚障害者協会」という名称が
めっきり多くなってきました。
このことは「ろう者は聴覚障害者であるばかりでなく、情報とコミュニケーション
の障害者である」意識がひろく進んでいることをあらわしています。

「ろう者は障害者でない」の主張は表現の自由とはいえ、聴覚障害者協会の運動と
対立することになりかねないで、望ましいことではありません。
おそらく「障害者だから」という差別に反発するためと思われますが、もし仮に
障害者でないとしても、情報とコミュニケーションの生活に不自由することに
変わりはなく、差別は容易になくなりませんから、ムダなことです。

ふつうの常識では思いつかないことをいわれると、斬新で進歩的と思われやすい
ですが、それらの「わけのわからない」主張は、ろう者のだれに聞いても好意的な
反応がかえってきません。

またインテや人工内耳に否定的な反応を示すろう者は「Dプロ」の関係者・賛同者に
多くみられます。彼らは「ろうコミュニティ」のほんの一部であり、全てのろう者の
<声>を代表しているわけではありません。
一部の否定的な反応はただの<雑音>として受け流すのが賢明と思います。


「聞こえ」のこだわり 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月 8日(土)01時18分39秒

ろう者のほとんどは「聞こえないことは不便で、しかたがない」と思っています。
「聞こえないことは幸せ」という例は、いちどもみたことがありません。
もし、そんな人がいたら、きっと「ろうコミュニティ・ろう文化」に深くはまり込んだ
変り者です。

ろう者仲間と雑談していると、ときどき「もし聞こえていたら」という話が出て
きます。「聞こえていたら、プロ野球の選手になりたい」「もっとハンサムな聴者と
結婚したい」と子供のような夢の話をします。
うちの女房も「聞こえていたら、妹や娘と電話したい、車を運転したい」といいます。
私も「聞こえていたら、印刷の社長か政治家になりたい」と思ったりします。
ろう者は回復できないとわかっていても「聞こえ」に対する潜在的な憧れ・願望を
もっているものです。

聞こえない子供をもつ親で、子供の障害を受容できない親が多いのは、あまりにも
信じられない出来事であることと「聞こえる」ことの価値観が根強いからです。
圧倒的に「聞こえる」価値観で成り立っている社会では当然のことです。

中途失聴者に人工内耳の関心が高いのは同じ理由で「聞こえ」のこだわりがあります。


援助行動の心理 投稿者:孫悟空  投稿日: 9月 6日(木)23時41分22秒

私はろう学校を卒業して社会に出てから、いろいろな会社を変わりましたが、
人数が少ないところほど配慮とコミュニケーションが豊かで、多いところは
逆に配慮とコミュニケーションが薄れていくような気がします。

いま勤めている印刷工場も、入ったときは30人ぐらいで、職場の人とお話
する機会が多くて楽しかったのですが、300人以上に膨れ上がった現在は
親しい人に会っても手をあげてあいさつするのがせいいっぱいです。

職場会議の予定があって、指定の時間に場所へ行ったら誰もいないことが
ありました。その前の朝礼で会議の中止が決まっていたのですが、みんな
「誰かが教えてくれるだろう」と思って、私に教えなかったのです。
これは心理学で「援助行動の心理」といって、人数が多くなると援助行動が
鈍くなると説明されています。

そういうわけで、自分からすすんで友達をつくる積極性と能力がないと、
私立でも公立でもインテで頑張ることはなかなか大変なことと思います。


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