プロセス 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月22日(日)00時17分18秒
日本語(書記・口話)を獲得した聴覚障害者の話を総合して
プロセス(方法・手順)をさかのぼってみると、
4)本をたくさん読んで、おぼえた
3)本の前は、マンガをたくさん読んで、おぼえた
2)マンガの前は、絵本をたくさん見て、おぼえた
1)絵本の前は、絵と文字のカードを使って、おぼえた
に整理できると思います。2から4までのプロセスは聴覚障害の本人の努力でできますが、最初の1が
いちばんむずかしく、気まぐれで遊びたい年ごろの小さい子供に、日本語を
おぼえるきっかけをつくることはとても大変なことです。
成人したろう者は「なぜ、もっと日本語をよく教えてくれなかったのか」と
ろう学校の先生や親をうらむ話も聞いています。
幼児期における日本語教育しだいで、本人の将来を大きく左右するといっても
過言でなく、もっと危機感をもって教育を真剣に考えてほしいと思います。
話し言葉の獲得 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月21日(土)00時46分30秒
「話し言葉」というのは、会話(対人コミュニケーション)で使われる言葉で、
「書き言葉(書記日本語)」とだいぶちがうものです。聴覚障害者(ろう者・難聴者)の手話が「話し言葉」にあたりますが、日本語
の獲得ができていない場合は、手話を日本語にかえて考えることは不可能です。
ですから、ろう学校幼稚部の手話導入で「手話のコミュニケーションを通して
書記日本語を獲得させる」ことはあきらかな間違いです。聞こえる子供は、大人とも会話しますから、話し言葉のおぼえがとても早く、
4歳ぐらいでもう大人顔負けの言葉で話すようになります。
聞こえない子供のほうは、いくら手話でコミュニケーションを活発にしても
日本語の「話し言葉」を獲得できていませんから、聞こえる子供との会話は
とてもむずかしくなります。私がろう学校の小学部にいたころは、家庭で兄弟がおおぜいいましたが、会話
が早くて何をいっているのかわからないので「話し言葉」が獲得できません。
耳で獲得できなければ、こんどは目で獲得しなくてはなりません。ろう学校でも「話し言葉」を教えていますが、子供の能力差が大きいので、
授業の進み方がとてもおそく、同じ年齢の子供とくらべると、先に書いた
ように「ウサギとカメ」そのものでした。ろう学校の授業がダメならば、自分で「話し言葉」を獲得するしかありません。
聞こえないのに、どうやって獲得するのでしょうか。
その答えは、マンガの本をたくさん読むことでした。
マンガには、場面に合った「話し言葉」がたくさん書かれています。
それらをよくおぼえることで、他の兄弟・家族・近所の子供との会話ができて
楽しい思いをしました。またマンガの本のおかげで、読書の習慣がついて、書記日本語の獲得が早く
進んだことはいうまでもありません。
日本語コンプレックス 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月20日(金)00時52分05秒
私の妻は日本語が満足にできない平均的なろう者なので、手話と日本語に関する
さまざまな意識・考え方を教えてくれます。
手話を第一言語にしていますが、それがベストとは思っていません。いつも
「日本語ができないのははずかしい、不便だ」「日本語ができたら、もっと視野
が広がる、何でも便利になる」と思っています。ろう者の仲間どうしでFAXや携帯メールで文章のやりとりをしますが、日本語
にならない下手な文章なので、他人の聴者に見られることをひどくきらいます。
また手話サークルなどで聴者から「下手な文章でもいいから感想文を書いて」と
といわれると、すごく困ってしまいます。ろう者の多くは「手話があるから、日本語ができなくても困らない」とは思って
いません。手話は同じ仲間がいるときしか使わないもので、いつも日本語に囲まれて
いる社会生活においては、日本語ができないと大変不自由なものです。
ろう者の「日本語コンプレックス」は根強く、一生つきまとって悩まします。
第一言語・第二言語 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月19日(木)01時47分39秒
東京のトライアングルに行ったとき、事務所の書架には販売の本がたくさん
並んでいましたが、トライアングルが発行した本のほかに、全日本ろうあ連盟
とTC(トータルコミュニケーション)研究会の本もありました。ということは、トライアングルが親子教室の枠を超えて、あらゆる聴覚障害児
教育関係団体と情報交換する姿勢を打ち出しているものと思います。TC研究会(伊藤政雄会長)が発行する本は、ハイレベルな内容が多く載って
いるので、いい参考になります。
TC研究会は、龍の子学園と同じくバイリンガル教育志向ですが、手話の
コミュニケーションを通して書記日本語(読み書き)を獲得するというもの
です。
手話を第一言語とし、日本語を第二言語とするのですから、これに違和感を
おぼえる聴者の教育者・保護者は多いかもしれません。私としては、聴覚障害者(児)である前に、日本人でありますから、日本語が
第一言語で、手話は第二言語であるべきと考えております。
ただ、日本語を獲得できなかったろう者の場合は、手話を第一言語とすることは
しかたがないものと思います。
料理にたとえると 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月17日(火)23時55分22秒
手話は柔らかくて食べやすい(おぼえやすい)もので、日本語は固くて食べにくい
(おぼえにくい)ものといえます。バイリンガル教育の場合は、手話も日本語も同じ割合にして料理に出すものと考えて
いいですが、子供たちは食べやすい<手話>ばかりで、食べにくい<日本語>に手を
つけようとしないことは十分に考えられます。ですから、<手話>を少なめに出せば、お腹は満足しませんから、きっと食べにくい
<日本語>にも手をつけるようになるはずです。
ろう児と難聴児 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月17日(火)01時10分34秒
いまだに「ろう児」と「難聴児」を区別しているところがあるようですが、
個人の能力差が大きいですから、聴力だけで線引き(区別)することは
ナンセンスであると思います。ですから、最初に掲げたように「聴覚障害児」に統一して、個人の能力に
合った「マンツーマン教育」がいちばん正しく無理がないように思います。
日本語の翻訳作業 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月17日(火)01時02分10秒
いうまでもありませんが、手話はイメージで意味を伝える、コミュニケーション言語です。書記日本語はたくさんの文字を並べて文章にする言語です。
手話のイメージからダイレクトに日本語の文章に移行することは物理的にありえないこと
です。
手話のイメージから日本語の文章に移行するためには、必ず日本語による「翻訳」作業が
なくてはなりません。「読み書き」なしで、手話で日本語を教育することは無駄なことです。
手話と日本語の教育 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月17日(火)00時23分26秒
ろう学校出身で書記日本語が完璧にできるろう者は非常に数少ないですが、
それらの人たちに獲得方法についてたずねてみると決まって「親の指導が
きびしかった」「本をたくさん読んだ」という答えがかえってきます。「手話のおかげで日本語の意味がわかった」という話があっても「手話の
おかげで日本語文章が上手に書けた」という話はありません。
「意味がわかる」ことと「文章が書ける」ことは、全く別のものです。手話で「意味がわかる」ことはかんたんですが、「文章が書ける」ためには
たくさんの文章をおぼえる努力がなくてはなりません。
手話で日本語の意味がわかることに慣れてしまうと、本を読んで意味を理解
して文章をおぼえることをしなくなります。ろう学校幼稚部に手話を導入するところが最近増えてきていますが、いずれも
小学部に進む子供が多くなって、日本語獲得が思うように進んでいないことが
あきらかになっています。ふつう聞こえる子供は、4歳ぐらいで社会的な言葉を話せるようになりますが、
聞こえない子供はまだ言葉らしい言葉をおぼえていないので、まさに「ウサギと
カメ」「月とスッポン」の大きな差で開いて、親たちはあせってしまいます。「バイリンガル教育」とは、手話と日本語を併行して教育することですが、教育を
受ける子供たちはかんたんにコミュニケーションできる手話に偏ってしまうので、
日本語獲得が進まなくなります。
「バイリンガル教育」といえば、聞こえがいいですが、その実態は昔の「手話と
口話の混合教育」にもどっただけにすぎません。ますます手話のスピードがあがる自分の子供をみて「本当に日本語ができるのか」
と不安に思う親がいないはずがありません。
日本語と英語 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月16日(月)01時04分40秒
日本語と手話の関係について、日本語と英語の関係がひきあいに出されることが
あります。先に書いたように、日本語と手話はそれぞれ独自の文法があって、別のものですから
日本語がよくできる人が手話もよくできるとは限りません。
逆もまたしかりで、手話がよくできる人が日本語がよくできるとは限りません。
しかし、先に日本語ができる人はちょっとの努力で「きれいな手話」になることは、先に
書いた通りです。
一方、先に手話をおぼえてしまった人(ろう者)は、日本語をなかなか獲得できません。
手話と日本語の文法がちがうためと説明できますが、それだけではまだ不十分です。英語と日本語の文法がちがうことは学校で習った通りですが、文法がちがっていても
英語を上手に読み書きできるのはなぜでしょうか。
それは文法を「記憶する」能力が高いからではないでしょうか。
日本語がよくできる人は、日本語の長い文法を記憶する能力がありますから、この能力で
英語の文法を記憶して、英語の読み書きができるのだと思います。したがって、先に日本語をおぼえた人は、手話をおぼえるのもかんたんにできるわけです。
手話は日本語とちがって、きわめてかんたんな文法の連続なので、複雑な日本語の文法に
おきかえることはほとんど不可能で、助詞のまちがいとなって現れてしまいます。<上記の文を日本語優先で手話にした例>
だから/先/日本語/おぼえた/人/手話/おぼえる/かんたん/できる/わけ/です
(日本語対応の手話になる)<手話優先で上記の文を日本語にした例>
日本語・早く・おぼえた・人・手話・おぼえる・かんたん
(助詞の欠落で、助詞の正しい使いかたが身につかない)手話だけを見ていると、意味が通じますが、正しい日本語の文章になりません。
手話優先は、手話のかんたんな文法をおぼえる習慣がついてしまうので、日本語の複雑で
長い文法がおぼえられません。
「トライアングル」 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月15日(日)00時08分30秒
ただいま、出張から帰ってまいりました。
出張先は東京で、きょうの午前中に新宿区西早稲田にある、聴覚障害児と
共に歩む会「トライアングル」の事務所へ寄ってみました。
事務所に女性職員が2人いましたが、ひとりは手話が堪能で、驚きました。聴覚障害児教育に関する本がたくさんあって、9冊まとめて買いました。
「孫悟空はインテの問題をよく知らない」といわれないように勉強して
いきたいと思っています。ある教育研究団体の「バイリンガル教育」関係の本も買って、読んで
みましたが、手話導入のメリットばかりが強調されて、手話から日本語
獲得へのプロセスはまだ不透明のようでした。インテ問題に関しては、ろう学校幼稚部で日本語獲得が未熟なまま、
「見切り発車」したケースが多いように感じましたが、親子と学校関係者
の努力で問題を克服した例が多くあって、いい勉強になります。最近のものでは「わたしにできること、あなたにできること」の本が
おすすめです。
「トライアングル」について、くわしいことは下のリンクでご覧下さい。
12日から留守に 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月12日(木)00時14分18秒
ゴジモンママさん、お疲れ様です。さて、13日の朝早くから出張しますので、12日から留守にさせていただきます。
14日の夜にはもどってこれると思います。
東京都の難聴学級の保護者の方へ 投稿者:ゴジモンママ 投稿日: 7月11日(水)09時00分25秒
ローカルなお願いなのですが、孫悟空さんのお許しを得て、この場をお借りし
て、お知らせしたいことがあります。今、東京都難聴児を持つ親の会では、東京の難聴学級に通っているお子さんの
保護者の方全員を対象としたアンケートを行っております。
ただ、親の会に入っていない方にはアンケートをお願いする手だてがないので、
難聴学級の先生方にお願いして、難聴学級を通じて、全保護者にアンケートを
お手渡しいただき、回収は東京都親の会の事務局に直接返送してもらうという
形式をとらせていただきました。
東京の全部の難聴学級宛に先週、依頼状を添えてお出ししました。
それぞれの難聴学級の先生から、確実に保護者に手渡していただけたか、
もし、まだだったら、難聴学級の先生方にそういうアンケートは届いているか
どうか、親御さんの方から聞いてみていただきたいのですが。
また、ことばの教室のみの学級に通級している難聴児の親御さんは、
十分把握できていないので、アンケートをお送りしていないと思います。
そうした方は、メールや郵送でも直接お送りできると思いますので、私
宛にご連絡いただければ、早速手配いたします。
さらに、以前難聴学級に通級していたが、事情があって止められている方、また
お休みされている方なども、私宛にメールをいただければ、アンケート内容をDM
いたしますので、それにお答えいただき、返送していただければいいかと思います。
広く、いろいろな方々の現在の正直な声を、これからの聴障児教育に反映されてい
きたいと望んでいます。親の会の取り組みにどうぞご理解とご意見をお寄せ下さい。
ぜひたくさんの方のアンケートへのご協力をお願いしたいと思います。
さらに、すでに難聴学級の先生方から、そのアンケートをいただいている方々は、
お忙しいとは存じますが、ぜひぜひ忌憚ないご意見をお寄せ下さい。
親たちの率直な意見を、子ども達のより良き成長のために役立てるチャンスだと
思います。今月いっぱいの締め切りということですので、学期末になる前に、
お知らせしたいと存じました。孫悟空さん、この掲示板の場をお借りでき、ありがとうございました。
手話と日本語の文法 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月11日(水)00時19分27秒
NHK教育テレビの「聴覚障害者の時間」に出てくる、ろう者キャスターの手話は
とても速くて読み取れないという人が多いようですが、それよりもさらにメチャ速い
手話を使うろう者も多くいます。
慣れない人から見れば瞬間的に速いといえる手話ですが、ろう学校とろう協の経験が
長い私には「手話が止まって」見えます。「止まる」ということは、昔のプロ野球で巨人軍の川上選手が「ボールが止まって
見える」ということからヒントを得たものですが、とにかく相手の手話がはっきり
見えることが「止まって」見えると同じことになります。では、どうして手話が「止まって」見えるのかというと、相手についての事前情報が
あること・相手と密接な交流があること・直感で相手のいいたいことがわかることで、
どんなに瞬間的に速い手話でも読み取れるわけです。そんなわけで、ろう者の手話について正確な分析ができると自負しております。
ろう者の手話(伝統的な日本手話)を見ていると、日本語として支離滅裂に見えて
しまいがちですが、視覚言語としての規則性があります。
これが「手話の文法」といわれるもので、日本語の文法と異なるものです。手話と日本語の文法はそれぞれ異なるもの・一致しないもの・相性が悪いものですから、
幼児期に手話を導入して会話能力を上げても、それがただちに日本語獲得につながるわけ
ではありません。相性が悪いといえば「水と油」と同じで、手話(油)を先に獲得(塗って)してしまうと
あとで日本語(水)を教えても、はじき返されてしまいます。
日本語を先に獲得させると、手話の獲得はかんたんで、しかも「きれいな手話」になる
ことはよく知られていることです。幼児期における手話導入は、会話と日本語獲得のための補助手段と割り切るべきです。
聾教育研究会のHP 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月10日(火)00時36分38秒
ろう教育について、もっと専門的な知識がほしいという方には、下のリンクで
「聾教育研究会」のホームページをおすすめします。
筑波大学附属ろう学校の竹村茂先生が管理しているもので、教育者の側から
みた教育観もいい参考になると思います。なお、以前に書いたことですが、竹村先生はろう教育に導入する手話は日本語
対応手話であることが望ましいと主張されています。ろう学校幼稚部に手話を導入したのは、東京の足立ろう学校が最初で、くわしい
レポートがライブラリーに載っています。
手話の導入で、子供のコミュニケーションが豊かになったが、日本語の獲得は
あいまいで、小学部に課題が持ち越されていたことは、広島ろう学校の場合と
同じでした。やっぱり、子供たちは手話のコミュニケーションが楽しくて、肝心な日本語の
「読み書き」がなおざりにされて、進まないのだと思えます。
キューサイン 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月 9日(月)23時24分28秒
ろう学校の教育で、キューサインあるいはキュードスピーチという言語訓練法が
あります。私は教育テレビでチラッと見ただけで、よくわかりませんが、どうやら口話の
補助手段に使われているものだそうです。
キューサインで大学へ進学した例があるということは、日本語文章力の獲得に
効果があったと評価できるかもしれません。しかし、キューサインは教育の現場のみに使われるもので、ろう者社会の手話
コミュニケーションになじまないものです。キューサインにご興味のある方は、下のリンクでご覧下さい。
「9歳の壁」について 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月 9日(月)01時25分19秒
まりんこさんもしばらくです。>聴覚障害を持つ子供にとって、抽象思考を高める言語の習得がうまくいかないということが、
>この抽象思考の壁を打ち破れない一つの原因になりうるのです。いわれる通りです。逆にいえば、正しい日本語の基礎を獲得できた子供は「壁」を乗り越えて
思考がどんどん成長・進化していきます。このことは、ろう学校で日本語ができた子供とできなかった子供がそれぞれ書いた文章を、
社会に出てから20年・30年たって比較してみると、はっきりと証明されます。
できた子供は成人してますます文章がうまくなりますが、できなかった子供は成人して単語・
語彙が少し増えるだけで、文章の誤り(格助詞に多い)はそのままでした。また抽象思考も、日本語ができる子供は成人してからも本を多く読んで経験してよく考える
ことで豊かになりますが、できない子供は成人してからも自己中心的で社会性が育たないので
老人になっても「子供っぽい」といわれることがあります。
(但し、グループ・団体活動の経験を多く積むことで社会性が改善される例があります。)今のろう教育は聴覚口話法が主流ですが、聴覚障害の重い子供に聴覚活用が困難であることは
当然と思います。
しかし聴覚活用はできなくても、視覚活用で書記日本語の獲得はできますし、口話ができた例
もありますから、希望が持てるのではないでしょうか。>過激な発言が並んでいる〜〜その真意がどこにあるのかは、ちょっと図りかねております。
おだやかにいえば、あいまいでどちらにでも受け取られるようなことはきらいなので、
なるべく物事をはっきりさせていうようにしております。それを「過激」と思われることは
全くの自由です。あちらさんが過激なことをいえば、こちらも過激にならざるを得ません。
「手話は聴覚口話法に優先する」というならば、こちらは「書記日本語は手話に優先する」
と主張したいです。
何も幼児期におぼえやすい手話を野放しにさせて、日本語をおぼえる機会をつぶすことは
ありません。
インテに行く能力? 投稿者:まりんこ 投稿日: 7月 8日(日)18時44分25秒
孫悟空さんがこのBBSを開いて、私を誘ってくれた頃に比べ、孫悟空さんの過激な発言が並んでいる今日この頃、孫悟空さんは敢えてそんな発言をなさっているんだと思っておりますが、その真意がどこにあるのかは、ちょっと図りかねております。
さて、「9歳の壁」についてですが、少しだけ訂正させていただきます。
これはあくまで、子供の発達を平均化し、年齢に置き換えたときに、ひとつの大きな発達のステップとして考えられた言葉で、形式年齢のことではありません。
9歳というのは、自分中心の世界から社会へ目を向け始めるというステップ、具体的思考から抽象的思考へと移り変わるステップです。
小学校のカリキュラムにしても、算数は4年生が基礎の集大成となっています。
ここを乗り越えるということは、一つの脳内革命が起こっていくということにつながります。
つまり、聴覚障害を持つ子供にとって、抽象思考を高める言語の習得がうまくいかないということが、この抽象思考の壁を打ち破れない一つの原因になりうるのです。私は、そう言う意味でも、聴覚の思い障害を持つ子が,そのまま聴覚口話を無理強いさせられることには反対の立場をとりますが、あくまでそれは個人によることで、教育法が違って当然とも思っています。
手話のないろう学校 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月 8日(日)00時25分50秒
となり富山県で、富山ろう学校の分校として小学部1.2年からスタートさせた
高岡ろう学校は、全国に例の少ない「手話のないろう学校」だったそうです。
子供たちが成長して高等部になったころ(昭和37年ごろ)は、聴覚口話法の成果が
はっきりと出ていました。
生徒の全員とまではいかないが、かなりの割合て日本語(口話・書記)を上手に
できる生徒たちの姿は、富山ろう学校の生徒と同窓生から見れば、まさに驚異的
でした。
ろう学校の先生たちは「手話を徹底排除すれば、口話法の成果が出る」と自信を
もったことでしょう。その高岡ろう学校を出たろう者たちは、手話というものを初めて知って、ろう協で
とまどう様子は、まさに「純粋培養された新人類」を感じさせて、複雑な気持ちを
おぼえました。いまでも、富山のろう協で日本語をたくみに使うろう者を見たら、高岡ろう出身と
思っていいくらい、よく知られています。
言語教育の歴史 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月 7日(土)23時56分36秒
ネットサーフィンで「我が国における聴覚障害者の言語教育の歴史」のページを
見つけたので、いい参考になると思いますので、下のリンクでご覧下さい。作成された小畑修一先生は手話に堪能で、筑波技術短期大学聴覚障害部で教鞭を
とっておられた人です。http://www.dinf.ne.jp/doc/prdl/jsrd/rehab/rhb001/r050_002.htm
「9歳の壁」までに 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月 6日(金)23時16分42秒
猪八戒さんもしばらくです。いわれる通り、少しでも聴力のある子供のほうが日本語獲得がしやすいですが、
聴力がゼロでも知能に関係ありませんから、家庭のきびしい指導と子供の努力で
「読み書き」を十分にやれば、日本語獲得が可能です。聞こえない子供にとって、手話は自然なコミュニケーション手段ですから、先生が
いくら手話禁止をいっても、見ていないところでまた手話をしてしまいます。
子供から手話を取り上げることは不可能で、少なくとも小学部3年まで、いわゆる
「9歳の壁」までにしっかりと日本語を獲得させておかないと手おくれになります。子供たちは「努力している」といっても、親や先生に対するポーズであって、あまり
あてにできません。中学部になると子供たちは自分で「もう文章がうまく書けない」
と判断して、努力することをあきらめてしまいます。
日本語がきちんとできる子供をみると「まじめで頭がいいから」と納得します。私がよく知っているデフファミリーで、夫婦とも日本語が満足にできない不便・不利
を子供にさせないように、幼児期から日本語優先できびしくしつけしたところ、成功
した例がよくあります。
Re:ろう学校の日本語獲得 投稿者:猪八戒 投稿日: 7月 6日(金)13時17分05秒
読んでいて、ちょっと悲しくなりました。
子供をろう学校に通わせている者として、感じた事を少し書きます。現在、聴覚障害児に対する教育の手法は、聴覚口話法が大半だと思います。
この聴覚口話法は、子供の聴力に大きく依存する手法だと感じます。
もちろん、中軽度とされる聴力のお子さんでも、重度、ろうと言われる聴力のお子さんでも、みなさん親子ともども、努力をされています。
そしてその努力の結果として、聴覚障害児は、日本語(書記、音声)を獲得し、コミュニケーション能力を身に付けて行く訳です。ですが、その努力の成果が、聴力によって大きく左右されていると思えてならないのが、偽らざる気持ちです。
聴覚口話法は「聞いて、理解し、そして話す」ことが基本です。ですから聴力的に厳しい子供達にとっては、非常に効率の悪い方法といえます。
聴覚口話法で良い成果の出た子供達は、当然インテを選びます。
そして、なかなか成果が出ない子供達は、ろう学校を選びます。
この、ろう学校を選んだ子供達は、比較的聴力が厳しい場合が多いと思います。
セミリンガルになりかねない例もあるかもしれません。
コミュニケーションの手法として「日本語」とばかり言ってられない、クラスメート同志の間では、手話を使わざるをえない場合もあると思います。ですから「ろう学校における日本語獲得はむずかしい」ということは、とりもなおさず「聴力が厳しい子供にとって日本語獲得はむずかしい」ということに通じていると感じます。
もちろん、以前、孫悟空さん、ゴジモンママさんがお書きになっていたように、厳しい聴力でも努力を積み重ねた結果として、優秀な方は多数おられます。
ですが、努力しても努力しても、なかなか良い結果に結びつかない子供達も沢山いるのです。
それが「成功した例は、100人のうちでわずか数人」ということなのでは、とも思うのです。ろう学校の子供達も、努力をしているんです。
なかなか成果の出ない中、努力を続けている子供達の現状も御理解いただけたらと思います。
インテに行く能力 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月 6日(金)00時03分39秒
ゴジモンママさん、どうも。誤解を与える部分があったことをおわびします。あるろう学校幼稚部で子供全員が地域小学校へインテするということがありました。
何度も書きましたように、聴覚障害をもつ子供は個人差が大きいですから、中には
日本語あるいはコミュニケーションが不十分なまま「みんながインテに行くから、
インテに行けば何とかなるだろう」と親の安易な考えで行かせられてしまう例がない
ともいえません。
こういう子供はインテのエスカレータについていけず、いじめられて孤立化して、高校
に行けなくて、ろう学校にUターン・Lターンする例がこちら地方でもいくつか出て
います。インテが全ていいというわけではありません。「能力ある子供はインテすべし」で、
能力のない子供はろう学校へ行かせたほうがいいのです。
この能力というのは
1)日本語(書記・音声)能力
2)コミュニケーション能力
3)学習能力
4)社会的適応能力
があげられると思います。親は子供の進路について慎重な判断が望まれます。
インテ万能主義あるいはろう学校万能主義も間違いであると思います。
ちょっと、違うのでは・・・ 投稿者:ゴジモンママ 投稿日: 7月 5日(木)13時22分24秒
孫悟空さんのお考えとは少しずれた視点になるのかもしれませんが、
「インテに行けば、回りはすべて日本語の環境におかれますから、いやおうなしに
日本語を獲得できます。」
という一節には、ちょっと違うのではないかと思って、一言。
そちらの地域のインテ状況は分からないのですが、首都圏では、親の自覚なきインテ選択のせいで、積み重ならない学習の困難さにろう学校で学ぶ子より困難な状況に陥っているインテ聴障児も出てきています。いわゆるろう学校高等部へのUターンというか、Lターンとでもいうのでしょうか。そうした子に本当にいままでの学習はいったいどうしていたの?というインテの恐ろしさを実感させられるケースが出ています。
親のインテに対する甘い考え方による、子どもの学習権の侵害だと私は感じています。
孫悟空さんのお考えのように、きちんと幼児期から家庭で言語力を育ててからのインテなら、うなずける点もあるのですが、インテに行けば、それで日本語獲得に繋がるというのは違うと思います。(孫悟空さんもそうお考えだと思うのですが、あの一節だけを読むと違って捉える方もいるかなと心配しました。)
今の日本の学校制度(年齢でどんどん進級していき、同い年の子どもと小学入学から中学卒業までエスカレーターのように進んでいく)が変わらない限り、親子に与えられた大事な期間は小学校入学までの6年間だと思っています。この期間をどう過ごすか、いいと思えることがあれば、どんどん取り入れ、継続して諦めずやり通すことだと思います。その選ぶ選択がいまはいろいろ広がってきているのだと思います。ろう学校の現実も、活発な手話コミュニケーションを保持できるほどの児童数がなくなってきているのではないですか?
小さいお子さんをお持ちの方は悩まれると思いますが、どの道を選んでも継続すること、諦めないこと、一日一日を大切に過ごすこと、子どもを尊重すること、を親が忘れなければ、子どもは大丈夫、ちゃんと育っていくことと信じています。
ろう学校の日本語獲得 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月 5日(木)01時21分45秒
以前、手話サークルでひとりの若い難聴女性に会いました。
話をきくと、ろう学校は幼稚部までで、インテして、高校を出て、就職したのですが、
友人らしい友人がいなくて、手話サークルに入ったとのことでした。
この女性と何回かFAXでやり取りしましたが、書記日本語は完璧で、聞こえる人と
区別がつきません。インテに行けば、回りはすべて日本語の環境におかれますから、いやおうなしに
日本語を獲得できます。
ろう学校は、小学部高学年になると、子供どうしで手話コミュニケーションが
活発になります。この活発な手話コミュニケーションが日本語獲得のいちばんの
障害になると思われます。手話の弊害から守って、日本語を獲得させるためには先生の指導・努力だけでは
限界がありますから、家庭におけるきびしい指導と習慣づけが欠かせません。
しかしこれで成功した例は、100人のうちでわずか数人しかありません。
それくらいろう学校における日本語獲得はむずかしいものだということです。
「読み書き」の前に 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月 4日(水)02時13分44秒
手話サークルの会合などでよく聞かれるのが「どうしたら手話がうまくなれるのですか」
という質問です。
私はいつも「手話をよく見て、意味をつかんで、おぼえて、まねることをくりかえす」と
答えることにしています。日本語の文章の場合も同じで「文章をよく読んで、意味をつかんで、おぼえて、まねて
書くことをくりかえす」を根気よく続けていけば、いつしか文章がスラスラ書けるように
なります。こういうことを成人ろう者に何度教育しても「元の木阿弥」になって、なかなか効果が
ありません。わかっていても読むことがきついので、挫折してしまうからです。
よく読んだつもりでも、しばらくすると忘れてしまうので、効果がありません。
また読むときは文章の全部を読んでいるのではなくて、ひろい読み・とばし読みをする
ので、長い文章をおぼえて書くという基礎的な力がありません。この文章を書くための基礎的な「読み書き」の力は、早い時期に幼児期においてしっかりと
獲得しておかなければなりません。
耳から言葉(日本語)が入らない子供に、どうやって「読み書き」をさせるのだろうか、
絵本を見せても絵を見ただけで文章に興味がなかったら何もなりません。
絵本を手話で表現する試みもありますが、子供は手話を見て喜ぶだけで、文章に興味を
もってくれるわけではありません。聞こえる子供は、聞こえてくる音・言葉に興味をもちますが、聞こえない子供は主に
「動き」のあるものに興味をもちます。ですから手話をみると反応するのは当たり前
のことです。聞こえない子供にとって「読み書き」はとても高いハードルのように思えます。
高いハードルを乗り越えるためには、どうしたらいいのか、その前に細かい「階段」を
つくってあげればいいことです。
ネットスクール寺子屋は、この「階段」にあたる教材を工夫して、日本語獲得の目標
達成に向けて努力しております。
目標達成を目指して 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月 3日(火)02時14分44秒
YASUさん、いらっしゃい。同じ地元のよしみで、ネットスクールの第1号になっていただき、
すごくうれしく思います。「百の議論よりひとつの実践」で、試行錯誤も多々あると思いますが、
目標達成を目指して努力させていただくつもりですので、よろしく
お願いします。
ネットスクールの受講 投稿者:YASU 投稿日: 7月 2日(月)13時58分05秒
この度孫悟空さんのネットスクールに申込んだ者です。
我が子の難聴が解った時に、BBS天竺のほうでお世話になり、個人的にメールをして(メル友?)いたこともありましたが、最近は筆不精な私のせいで疎遠になっておりました。
難聴児通園施設と家庭学習、そしてマンツーマンネットスクールで我が子がどのように成長して行くのか楽しみです。
また、不定期に報告させていただきたいと思います。
ネットスクールの教材 投稿者:孫悟空 投稿日: 7月 2日(月)00時16分15秒
ネットスクール「寺子屋」では、メールのやりとりばかりでなく、オリジナルの教材を
つくって、ネットで配信を受けたり、画面に出ている宿題をマウスでクリックして回答の
結果がわかるようにしたりして、親子がいっしょに楽しみながら、言葉(日本語)が早く
獲得できるように創意工夫してみたいと思っています。なおネット教材の内容は、受講を申し込まれた家庭以外には公開しておりませんので、
悪しからずごめん下さい。
「粘土」の性質 投稿者:孫悟空 投稿日: 6月30日(土)23時59分57秒
幼い子供の頭は、まるで真新しい「粘土」のようにやわらかいものなので、どんなかたちに
でも変えられます。頭がやわらかい間はいいですが「粘土」と同じで、ある時期になったら固まってしまう性質が
あります。
何度も書いたように、手話と日本語は別のものですから、子供の頭が手話で固まってしまうと
日本語を受け付けなくなって、手おくれになります。
単語はわりとたくさんおぼえているのに、なかなかまともな日本語の文章にならないーと悩む
ことになります。
さっそく申し込みが 投稿者:孫悟空 投稿日: 6月30日(土)10時22分18秒
「悟空」で書いたように、28日は夜勤でしたが、夜勤明けの29日は休む間もなく、
女房とあちこちと外出して、気がついたら24時間不眠不休で、あえなくダウン。仕事休みの今朝にメールチェックしてみたら、さっそく「ネット寺子屋」の
申し込みがありました。しかも地元からで、すごくラッキーでうれしいです。マンツーマンですから、さっそくスタートしますが、個人のプライバシーを
保護するため、ここで公開できない部分もあることをご了承下さい。